映画業界の就活


なんだか最近は就活関係のエントリーが増えているなぁと思っています。

本来は映画とか本とかについてただメモすることがメインだったはずですが。。。
何かしら周りの影響もあるのかもしれません。

しかしながら、自分自身、あまり就活についてここで積極的に語る意味は見出せていません。というのも、そもそも就活についてなんて友人も専門家もネットや書籍で本質を捉えたことを語ってくれているので。しかも、就活は何かなんて、結局は自分自身で考えて答えらしきものを出すことだと思っているので。

・・・と言いつつ、以下、少し長々と書くわけですが…。

最近考えていたことは、自分に意味があり、かつネットであんまり語られていない「就職活動」、もっと言ってしまえば「自分にとっても語る意味のあるもの」って無いのか、と。

 

で、出てきた来たのが・・

「映画業界」

個人的にも将来はそっちで活躍することに興味があるし、そして、映画業界を支えたいという強い想いを持ってる人にはやっぱその業界に行ってほしいわけです。その為に何かできないか、と。

大学一・二年の頃からキネマ旬報主催の「映画業界就職セミナー」 に興味本位で(と東京観光をかねて)参加していたことに加え、T宝、K川、S竹は第一志望では無いとは言え就活時に受けていたので、その業界の就活について普通の就活生よりは詳しいつもりです。

かなり微力なのは承知ですが、せめて誰かの何かの力になればという想いで色々と残しておこうと思います。


①「経営戦略」とか「マーケティング」とかをカジっておく

映画会社は映画を作る会社。
映画会社は映画を宣伝する会社。
映画会社は映画を売る会社。

つい就活生はそう思ってしまいがちです。
(自身も実際受けてみるまでそう思っていました。)

もちろん、どれも間違ってはいません。
ですが、あまり本質をついていないと。

答えは、(当たり前なんですが)

「映画会社はビジネスをする会社である」

ということです。

過去にベンチャー企業の方にそんなことを話してもらっていましたが。。

T宝なんて不動産事業がかなりの割合を占めるし、K川やS竹も含めこれからメディア環境、ひいてはエンターテインメントへのアクセス方法がガラリと変わってくるこの業界に必要なのは、「ビジネス感覚」持っている人です。

そういったこともあって、実際、GDなんかは不動産のケースが出たりします。
また、ある新規ビジネスモデルへの投資がOKがどうかといったケースも出たりします。

にも関わらず、「映画へのこの想いを伝えよう」とか「最近の流行りはこれだからこういった企画がウケル」といったことだけを考えて来ている人が多すぎる嫌いがあります。実際、映画環境を取り巻く変化や今後のビジネスの方向性(特にコンテンツの二次使用、三次使用を見越してどういったプラットフォームにのせていくのかといった部分・・・これは④で少し触れますが。)をあまり考えてきていません。(もちろん、あくまでも個人的感覚ですが。。)

結果、GDなども他社に比べとてつもなく薄い議論が展開されることとなります。

けど、逆にいえば、ビジネス視点を大事にしていて、業界の動向さえきちんと押さえていればOKなわけです。なので、(映画好きで映画への想いを語れるというのは大前提として、)コンサルとか外資メーカーとかのGDに顔を出したり、経営戦略やマーケティングの書籍を読んだ上で映画業界を見つめておけば何かとうまく議論や会話をすすめていけるのではないかと思います。

無論、「経営戦略」や「マーケティング」なんて「知って」いても「使えない」し「語れない」のは重々自分自身も承知していますが、業界を普段と違う視点で見ることはできるはずですので。

 

②なぜ「うち」なのか
これはどの業界でも当たり前ですが、なぜ「うちの会社なのか」ということが結構問われます。

これにきちんと答えるには

1.業界内での規模
2.事業の種類
3.会社の歴史・伝統・文化
4.作品の傾向
5.二次使用・三次使用と新流通網に対するその会社の姿勢

を知っておく必要があります。

別にそこまで明確な「違い」を語らなくても通る時は通るんでしょうが、
A:採用人数枠がそれほど大きく無いので、「内定を出したのに他社へ行かれる」ということはかなり避けたい。
B:会社によって会社の力を入れる分野が結構違っている。
といったことが事実としてあるので、この問いには論理的に説得力のある理由を形成しておくことが必要です。

最終面接の後とかにも志望順位や就活の状況を結構細かく聞かれたりしますので。。。

もちろん最初に言ったようにこれはどこの業界もそうなんだと思いますが。

 

③「作品を知っている」より「トレンドを知っている」
これは映画業界に限らず、マスコミとか全体でそうなんでしょう。

「映画が好きで知っている」のは当たり前です。向こうも、一応確認程度にそういったことを探る質問はするでしょう。けれども、一番知りたいのは、映画が「好き」だからこそ「知っていること」をどう売れるものに繋げるか、ではないかと思っています。

どんな企画がおもしろいと思うか。
どんなキャスティングがアリと思うか。
どんな宣伝が効果がありそうか。

結局問われているのは、「あなたのセンスは市場をハズしていませんか?」ということです。

だからこそ、「あなただったらどうしますか?」というタイプのことも聞いてきます。
その思考のプロセスがキレイかどうかよりも、センスや根拠がトレンドと外れていないか、また、いい感じでミーハーかどうかが問われているのでは無いかと。

なので、「私は映画を知っている」と自身の中で満足したり安心したりするのではなく、「私は映画の市場を知っているのか?」と何度も問うべきです。そうすれば、自然と劇場公開作品や興行収入ランキングを見る習慣がついたり、TSUTAYAの新作コーナーをウロウロすることが増えると思います。そして、万が一唐突で答えの無い質問をされても、知っていることをベースに考えて伝えればそれで大丈夫なのではないかと思います。

ビジネスをする、と言いましたが、「映画を売っている」のではなく、「売れる映画を作っている」ので。

 

④「劇場(一次利用)」より「二次利用と三次利用」
年間の劇場興行収入は約2000億円。

一方、二次利用であるレンタル市場は約3500億円。
また、セル市場も約3500億円にのぼるといわれます。
(この数値は映画以外のコンテンツも含みますが。。。)

つまり、映画館は映画の象徴的場所ですが、実は二次利用・三次利用とかに規模で負けてたりするわけです。

そして、このネット時代は「三次利用の時代」とも言われます。

既に三次利用でGyaoをはじめ、様々なところで映画のプラットフォームが登場しています。そんな中で、まだ見ぬ映画業界の「ブルーオーシャン」はどこにあるのか。

「アクトビラ」なんかは大手映画会社がスクラムを組んで、新たな市場を模索する中で出した一つの答えです。

5年後、10年後、映画はいつどこでどのように誰に見られるようになるのか。

そういった事を常々考え、既に重要になっている三次利用でどんなふうに儲けていけるかをイメージしておくべきかと思います。

ここまで、適当に色々と書きましたが・・・

それでも、映画が好きであり、この業界において成し遂げたいことがあるということは大前提だし、ヒットしてなくても想い入れがある作品について信念を持って語ったり、映画という存在について饒舌になれることも必須です。というのも、入社してからは辛いことも不満なことも多々あるハードな毎日の中で、「映画(演劇)の為だから」というセルフモチベートできないとなかなか大変らしいので。

で、就活ですが、個人的には2社をすぐに辞退し、残りの1社のみ最終まで行きました。が、結局、その1社は最終で見事に落ちているので、上に書いていることは「落ちた人」の感覚に基づく感想にしかすぎません。。。

ただ、何かしらこの感想を一つのインプットに、自分なりの答えを出して臨んでもらえれば幸いです。

けど、見直すと結構「どこの会社でもそーだろ」的なことしか書けていないっていう…ちなみに、制作専門や技術系は受けてないので・・・感想を書くにもかけません故。

尚、個人的に、映画の持つ可能性を広める為には「良い作品(商品)を作る」とは別の方法でアプローチした方が業界にとって良いのではないかと思っているので、そっちから色々と考えつつ、これからも生きていきます。

※追記(2009/11/21)

「就活」とくくるとなんとも陳腐なエントリーになりました。。。
あくまでも「就職」なんてただの通過点であるし、絶対に成し遂げたいという大きな野心があるべきです。しかしながら「運」で左右されてしまうことさえもある狭き門の映画会社大手(大手が幸せとは限りませんが)の話なので、野心を持った人の「不必要な不幸な事故」を避けるために参考になれば、と書いてみたということです。。

※追記2(2011/5/29)

この数年で色々と変化したので、1年半前のこの記事がどれだけ参考になるのかは不明ですけどねw

 

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Filed under job hunting

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